折々の記 52

石とエアロビクス


  少し前のことですが、医師から『何か運動をしてください』と言われたのでラジオ体操を始めました。ラジオ体操はユーチューブでもやっているので好きな時間にできます。 ただ、医師が言う運動とは有酸素運動のことであってラジオ体操はその準備運動のようなものだという。老人にできる有酸素運動なんてあるのだろうか、と探していたらエアロビクスに行きつきました。
   エアロビクスといっても筋肉隆々の黒人兵士がビートにあわせて筋トレするビリーズブートキャンプと違い、若い女性がゆったりと踊るやさしいタイプです。見よう見まねで踊り始めたら妻も一緒にやるようになって、サザンオールスターズの波のりジョニーやスピードのボディ&ソウル、ホットラインのT.M.Revolutionなどの曲に合わせて今では妻の方が熱心です。

   こうした事態になったのは『尿管結石を衝撃波で破砕したあと石がドンドン落ちていく人がいて、聞くとエアロビクスをしていました』という医師の言葉がきっかけでした。
  じつは腎臓にウズラの卵大の結石があり内視鏡で破砕したまでは良かったのですが、その残沙が尿管に詰まって膀胱に降りてこないのです。衝撃波を何度あてて細かくしても詰まったまま。
  『なかなか下りてきませんね。しっかり運動をしてくださいね。そうしないとつぎは手術ですよ。』と脅かされていたのです。そしてエアロビクスをはじめて二週間ほどたち最後の検査をしてみると『石はすべて落ちていますよ。よかったですねぇ。』と言われたのです。

  これには驚きました。エアロビクスすごいです。あまり効能としては大きな声でいえませんが、困っている人がいれば是非、お勧めしたいものです。